E-Cell Sprint 2015を日吉で行いました

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今年度のE-Cell Sprintを8月29日~9月1日の4日間、慶應義塾大学日吉キャンパスで開催しました。 E-Cell SprintはSystems biology全般に係わるprojectを募り、hackathon形式で開発を行う合宿です。 今年度は下記のような成果が得られました。E-Cell Sprintは来年も開催する予定ですのでご興味を持たれた方はsprint@e-cell.orgまでご連絡ください。

加藤 傑京都大学Cellular Potts Modelの簡易実装Cellular Potts Modelを2次元平面上で簡易的にC++を使って実装しました。
西田 圭吾大阪大学一分子専用フィルタの機械学習による獲得低毒性一分子感度一細胞蛍光イメージングを行うことを目的として、低S/N像から高S/N像を再現するため、機械学習技術の一つである畳み込みニューラルネットワークを細胞イメージングに合うように実装した。
渡部匡己理研凝集モデルの構築とそのPALMイメージング現在、PALMイメージングを使って、細胞性粘菌のcAR1受容体の極性や局在を計る課題に取り組んでいる。PALMを使った一分子計測には、一分子の蛍光特性や選択効率を数値化するためのカリブレーションを欠かすことはできない。今回のE-CELL Sprintでは、詳細な一分子のカリブレーションを行うための蛍光分子の凝集モデルを構築して、そのPALMイメージングのシミュレーションを実装をした。
熊上 尚樹,神野祥子,瀧口真央,田中雄一郎,脇田舞子(50音順)慶應義塾大学HuVEC modelのVisual BasicからMATLABへの書き換えHuVEC modelについて、細胞膜上のイオンチャネルや交換体タンパク・収縮機構をそれぞれ分担し、MATLABへの書き換え作業を行った。
Satya ArjunanRIKEN QBiCParticle simulation model of multiple membrane binding states of PTENI have successfully implemented full particle simulation model of PTEN which recapitulates its multiple membrane binding states. The model however is unable to reproduce the initial membrane binding probabilities of different states since we assume PTEN is homogeneously distributed in the cytosol. The difference in membrane binding probabilities could be caused by clustering and rebinding effects of cytosolic PTEN.
海津一成理研QBiC遺伝子リストと流束から常微分方程式モデルを自動生成するGarudaガジェットの作成Garudaプラットフォームは生物学に関わる様々なデータベース、解析ツールや実験機器間をデータを介して自由に行き来できるようにするソフト ウェア間のネットワーキングを目的としたプラットフォームである。今回、大腸菌を対象として遺伝子リストと静的なFBAによって得られた流束データから動 的な常微分方程式モデルを自動生成するガジェットを作成した。これによりユーザは目的とするFBAモデルに対して時間応答を予測できるモデルを用意に作成し、様々なシミュレータに受け渡すことができるようになった。
新稲亮京都大学物体表面を運動する粒子の拡散運動シミュレーション三次元構造体の表面に存在する物体の運動のシミュレーションに必要な機能を備えたポリゴンライブラリの作成。
深澤風土慶應義塾大学深層学習器の分解再構築マルチモーダル学習器のデータの作成と、その下処理を行なった。
渡邉 麗慶應義塾大学深層学習器の分解再構築DEAPを利用した遺伝的アルゴリズムの実装。
中村健太郎慶應義塾大学深層学習器の分解再構築深層学習器を構成する各層を独立に実装。連結した状態で手書き数字の分類を行った。さらにこれらのうち任意の一つを選び、新規に構成した深層学習器に組み込み、学習の経過を再利用することが可能か、実装と検証を行った。
内藤泰宏慶應義塾大学Code maintenance of E-Cell 3(1) Confirmed that E-Cell 3 can be installed on OS X Yosemite without problem. (2) the first version of ecell3-cellml2eml is committed to the ecell/ecell3 repository. (3) A critical bug of AdaptiveDifferentialStepper was found out (will be fixed very soon).
菊池魁人東京大学1細胞顕微鏡画像データの解析大腸菌の1細胞顕微鏡画像を解析して得られた細胞面積や細胞質中のGFP粒子の座標などのデータを解析し、細胞成長と粒子移動距離を可視化した。
今井亮輔国立遺伝学研究所クロマチンドメインモデルに基づいた、ヌクレオソーム拡散のメトロポリスモンテカルロシミュレーションクロマチンドメインモデルに基づいて、制限された領域の中でのヌクレオソームの拡散シミュレーションを行った。その結果、培養細胞での観察結果を支持するMSDのパターンが得られた。
chew wei xiangRIKEN QBiCVolumetric second-order reaction in Spatiocyte for species with radius < voxel radius.The reactive collision probability between two volumetric species that undergoes 2nd-order reaction (reversible/ irreversible) are modified such that when radius of species is <= voxel size, correct steady-state behavior are reproduced.
高萩航慶應義塾大学whole-ecoliシミュレーションの出力データに対するmicroarray解析ツール””SimuSEQ””の作成QBiCで開発中の大腸菌シミュレーションモデル””whole-ecoli””は、出力データをテキストファイルに出力する。このデータをわかりやすく伝えるのは困難である。モデル出力内容を瞬時に、感覚的に理解するツールが存在すれば、外部へのプレゼンや開発者自身のデバッグにも有効であると考え、whole-ecoli出力データに対応したmicroarray解析ツールを作成し、””SimuSEQ””と命名した。SimuSEQは可視化ツールであるが、解析ソフトの側面を持ち、Probe長や位置の変更を簡単に行うことができる上、ユーザが作成したPythonスクリプトにSimuSEQの関数を取り入れることで、データを比較的自由に、しかも簡単に可視化、解析することが可能となった。SimuSEQは、感覚的にわかりにくいミュレーション結果を、まるでwetの実験結果のように、しかも定量的に示すことができる有効なツールであると考えている。
西田孝三RIKEN QBiCImproving E-Cell4 interoperability with GARUDATo improve E-Cell4 interoperability, we created two GARUDA gadgets. One gadget is an automatic model generator program, another gadget is E-Cell4 ODE simulator. We showed a pipeline for E-coli metabolic network simulation with these gadgets. This pipeline enables E-Cell4 users to simulate E-coli metabolism just with clicking gadgets.
田中剛貴同志社大学リガンドと受容体結合のシミュレーション細胞内受容体とそのリガンドの結合をODE-simulatorを用いてE-Cell4上で再現。
富田 篤弘東京大学細胞内ホメオスタシス維持タンパクと調節因子の生化学シミュレーション“ecell4のlatticeを利用して細胞内Mg2+ホメオスタシスを維持するタンパクを膜上に構成し、その調節因子とのシミュレーションを行い、調節因子の生理学的役割について考察した。
森 秀人慶應義塾大学Web上でのE-Cellシミュレーション環境の開発Webブラウザで実行することのできるE−Cellシミュレーション環境の実装を行った.スプリントでは選択されたモデルファイルを読み込み,その構造をツリー構造としてブラウザに表示することができた.
大竹 悠互慶應義塾大学セルオートマトンを用いた膵臓癌のシミュレーション本研究である膵臓癌に関する実験の予測や再現をすべく、セルオートマトンを用いたシミュレーションを行うため、Java scriptでライフゲームを作った。
大沼泰秀慶應義塾大学Webbsの出力部分の構築とトップページの作成Javascriptを使ってWebbsの出力部分の構築し、またトップページを作成した。出力部分は、シミュレーションの値をダウンロードできるようにした。
佐々木 啓太慶應義塾大学E-Cellを用いたWeb上で実行できるシミュレーションソフトの開発(Webbs)Web上にて、シミュレーションソフトウェアであるE-Cellを実行できる環境を作成した。サーバー側はPythonを用い、E-Cellの実行を行う。クライアント側はjavascriptを用いてデータの更新、グラフ描画を行う。サーバー、クライアント間のやりとりはNode.js、Websocketを用いて実装を行った。
板谷 英駿慶應義塾大学Integration of cognitive computing platform BriCA and the Robot OS softwareThe project aimed to implement the functionalites of a BriCA agent object within a ROS Node object to achieve the interoperation of both software. Real-time communication between the two software have been achieved with the use of rospy programming library.